離婚が避けられないと観念してから、7年半が経過した。
既に遠い過去の事であり、元妻に恨みや離婚の後悔は全く無い。
今では、財産分与を求めず離婚して本当に良かったと思っている。(ブログでネタに出来る。)
しかし、3組に1組は離婚しており、離婚を悩んでいる方の為に当時を振り返りたいと思う。
離婚理由
通常、離婚の原因は男性の場合が圧倒的に多い。
a.不倫
b.暴力、精神的・肉体的虐待
b.ギャンブル等、金銭トラブル
様々な耐えられない不満から、離婚に至る。
私の場合、どれでも無かった。
当時、妻は公務員(教員)だったから、生活するに十分な収入があった。
だから、私に対する愛情が無くなり、経済的な理由も無かったから、結婚を継続する理由が無かったのだろう。
ちょっとした言い争いをきっかけに私の中で強い疑念が生じた。
「妻は、わたしを愛していない。」
今まで、何度もその疑念を抱いた事があった。しかし、答えが怖くて口に出す事は無かった。その時だけは、口に出して、確認してしまった。
「離婚した方が良いのではないか?」
「そうね。そうしましょう。」
妻からあっけなく、離婚の同意が得られた。
簡単に熟年離婚が決定した。
最近、テレビでも熟年離婚が多く取り上げられる。
家庭を顧みなかった夫を退職時に妻が見放すイメージが強い。
私も、似たようなものだが、悲壮な部分は全く無かった。
「やっぱり、そうだったか!」
愛情の無い結婚は、継続する事は出来ない。
さっさと別れる方が幸せになれる。
私の場合、一つだけ問題が有った。
「分与する財産が無い。」と言う。
二人は共働きだったから、かなり稼いでいたと思う。
二人の貯金総額は少なくとも3,000〜4,000万円は有った筈だ。
話し合っても、全く無いの一点張り。
仕方なく、財産分与の調停を行う事にした。
離婚訴訟について
当時、京都に住んでいたから、京都の弁護士に離婚調停をお願いする事にした。
転勤したばかりで知り合いも無かったから、HPを検索して適任を探した。
1.女性弁護士
裁判になると男性は不利になる事が多い。女性弁護士の方が有利だろうと考えた。
2.離婚を多く扱う
弁護士にも専門が有る。慣れない弁護士では戦えない。
3.事前相談で人物確認
5,000円/h程度で相談が出来る。少し話せば、相手の力が分かるものだ。
姉小路法律事務所の辻弁護士にお願いした。
京都大学出身で、文書能力が高い弁護士だった。
結果的に財産分与を求めず、金銭的なメリットは無かった。
しかし、圧倒的に優勢で交渉を進める事が出来た。相手の弁護士は、明らかに不慣れで、場当たり的な対応だった。
当初は、
「パワハラがひどく、離婚する。」だったが、
途中から、
「離婚に合意していない。」
「離婚するつもりはない。」
「夫を愛している。」
「だから、財産分与の必要は無い。」
「預金通帳等の開示は出来ない。」
に変わった。
完全に結婚関係は破綻していた。
だから、後、2年有れば、裁判で離婚する事は可能だった。
財産分与も、1,000ー2,000万円は可能だったと思う。
私が、決着を引き延ばす事を嫌だった。
お金の為に醜い主張をする事は、自分の貶める行為だと感じた。
離婚調停は、民間ボランティアの調停員立会いの上5回程度行われる。
月に1度だから、長期にわたる。
何十年も、夫婦だった訳だから、通常ならその間に和解したり、歩み寄る場合が多い。
妻は、主張を全く変えず、歩み寄る事も無かった。(ごく稀なケースの様だ)
まあ、こんなものだ。
妻の性格が分かって良かった。
後ろ向きの話に拘ってもしょうがない。
前を向いて歩んだ方が良い。
私が財産分与を諦めると当然、すんなり離婚が決まった。
こうして、全財産2万円の楽しい独身生活が始まった。